ノラリクラリはぐらかすというレベルではない。もはや支離滅裂だ。大臣を交代させないと、この国の法務行政はどうなるか分からない。
政府が今国会で成立を目指す、検察官の定年を63歳から65歳に引き上げる検察庁法改正案について答弁した森法務相のことだ。
新型コロナウイルスの感染拡大の問題に隠れ、新聞、テレビではほとんど取り上げられていないが、9日の参院予算委では、森法務相の
“奇々怪々”な答弁をめぐって議場が紛糾した。
この日の委員会では、昨年10月ごろの法務省の当初原案には検察官の定年延長規定が含まれていなかったことが判明。ところが、
今年1月末には黒川弘務・東京高検検事長の定年が「口頭決裁」による法解釈の変更で半年間延長されたため、立憲民主党などの統一会派の
小西洋之議員(無所属)が「どのような社会情勢の変化があって検察官に勤務延長が必要になったのか」と質問したのだ。
すると森法務相はこう答弁した。
「例えば、東日本大震災の時、検察官が福島県いわき市から、市民が避難していない中で最初に逃げ出した」
「国際間を含めた交通事情は飛躍的に進歩し、ヒトやモノの移動は容易になっている上、インターネットの普及に伴い、捜査についても
様々な多様化、複雑化していることを申し上げたい」
東日本大震災で検察官が逃亡した? ネットの普及で捜査が多様化? これらが一体、定年延長と何の関係があるのか。
質問と答弁がかみ合っていないではないか。というよりも、質問と全く関係ない答えだろう。こんなデタラメ答弁が許されるのであれば、
民主主義は成り立たない。
森法相は11日の参院予算委で、9日の「東日本大震災の時に検察官は最初に逃げた」という答弁について「個人の見解だった」と
釈明したが、答弁を撤回してもしなくても、延長問題とてんで関係ないのはいうまでもない。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/27031...
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