新型肺炎一色の報道の陰に隠れてしまっているが、「桜」疑惑が大紛糾している国会も忘れてはいけない。4日の衆院予算委員会では、
安倍首相が野党議員を「ウソつき」呼ばわりした上、ムキになってブチ切れまくった。
立憲民主党・黒岩宇洋議員が、桜を見る会の前日に安倍後援会が主催した「前夜祭」について質問した際のことだ。参加者の会費や
開催経費が後援会の収支報告書に記されていない問題について、安倍首相はこれまで「参加者一人一人がホテルと直接契約」「後援会に
収支は発生していない」と強弁してきた。
そこで黒岩氏は、ドタキャンした人の料理代について「全額徴収する」との趣旨が記された会場ホテルの「規約」を基に、「参加者
一人一人が(ドタキャンの)リスクを負担したのか」と追及。すると、苦々しい表情だった安倍首相はなぜか“ドヤ顔”を浮かべこう言った。
「あなたは『規約』に書いてあるとおっしゃったけど、ホテルの『規約』に書いてあるんですか? いま根拠のないことをおっしゃった
ということが明らかになりました。ホテルの『規約』にないですよ、そんなこと。根拠がないことをおっしゃるのはウソをついてるのと
同じですよ!」
鬼の首をとったかのような言いぶりに野党は唖然となったが、すかさず黒岩氏は資料を示し、「規約はありますよ」と反論。内容を
紹介した上で「ウソつき呼ばわりを撤回してほしい」と求めると、安倍首相はますますキレた。その後、別の野党議員に謝罪を求め
られたが、かたくなに拒み続けた。
さらに、質問中に秘書官が後ろから安倍首相に耳打ちしたのを見た黒岩氏が、「(秘書官は)関係ないでしょ!」と気色ばむと、
安倍首相は「言葉を荒らげて秘書官に怒鳴るのは、人間としてどうなのか」と逆ギレ。黒岩氏が過去に前夜祭で高級店「久兵衛」の寿司が
振る舞われたと指摘していたことを持ち出し、「あなたは決めつけをしたが真っ赤なウソだったではないか」と大騒ぎである。その後も
「ウソつき」と繰り返したのだから、まるで小学生だ。高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「野党は、安倍首相が主張する『問題ない』の根拠を求めています。後ろめたくないのであれば、領収書やホテルの明細書などを示せばいい。
しかし、開示すれば、前夜祭を買収に利用していた実態などが浮き彫りになってしまう。だから“証拠”を示さず、幼稚な論点ずらしに
終始しているのでしょう。子供の言い訳のようです」
「人間としてどうかしている」のは安倍首相の方だ。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/26863...
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