政府の要請で国民が「自粛」を受け入れるなか、ファーストレディは芸能人と“桜を見る会”──本誌・週刊ポスト前号のスクープは
国会でも追及され、安倍首相の答弁は到底、納得できる内容ではなかった。だが、この夫婦にはそれがわからないのかもしれない。
なにしろ、昭恵夫人を囲む会は多くの一般国民が足を踏み入れることすらできない、“秘密の高級レストラン”で行なわれていたのだ。
「大変申し訳ございません。申し訳ないですけど、恐れ入ります……」
記者の直撃にそんな答えを繰り返すオレンジ色のダウンジャケット姿の男性──昭恵夫人の“桜を見る会”の会場となった店のオーナーだ。
前号で報じた別掲写真は、昭恵夫人が渦中にある森友学園問題が再燃し、新型コロナウイルスの感染が広がっていた今年3月23日に
撮影されたもの。昭恵夫人を中心に、モデル・藤井リナやアイドルグループ・NEWSの手越祐也が、桜の木の下で写真に収まっている。
記事は大きな反響を呼び、ネット版の速報を配信した翌日の3月27日には、参院予算委員会で野党が追及。昭恵夫人に事実関係を
確認したという安倍首相は、「レストランでの会合の際の記念写真」「都が自粛を求めている公園での花見ではない」と釈明した。
あまりに稚拙な言い訳である。
すでに2月24日には政府の専門家会議の有識者が会見で飲み会等の自粛を求めている。多くの人が歓送迎会など、大切な行事の延期や
中止を余儀なくされた。新型ウイルスの脅威に一丸となって立ち向かうため、やむを得ず受け入れたのである。
一方、写真では昭恵夫人を中心に13人の男女が肩を寄せ合っている。国民の自粛をよそに「レストランでの会合」を楽しんでいたわけだ。
しかも、この「レストラン」は、誰でも行けるような店ではない。会場となった店は東京・台東区にあるが、住所も連絡先も非公開。
冒頭の男性がオーナー兼シェフで、写真にも昭恵夫人らと一緒に写っている。
同店は限られたメンバーのみが予約を許される会員制高級店。芸能人や企業経営者などセレブ御用達のいわば“秘密クラブ”だ。
「何度か利用したことがある」という30代のベンチャー企業経営者はこう話す。
「最寄りの駅までスタッフが迎えにきて店に案内される。普通は見つけられないような路地の奥まった場所にあります。中に入ると、
店内での携帯電話NGといった“ルール”が説明される。
1階はオープンキッチンで、まずはカウンターで立食形式の料理を楽しむ。隣の人とはヒジがぶつからないくらいの距離感で、
(濃厚接触を避ける)2メートルの間隔は空けられないと思う。そして窓の外の庭には、大きな桜の木があります。私が行ったのは
違う季節だが、満開の頃なら見事な景色でしょう」
(続く)
返信する