“本丸”に近づいているのか——。
自民党の河井克行衆院議員と案里参院議員夫妻の公選法違反(買収)をめぐり、検察当局が党本部関係者を任意で聴取していたことが
28日までに判明した。
昨年7月の参院選前に党本部が案里サイドに渡した1億5000万円について、検察は送金の流れなどを確認したという。今後、
捜査はどんな展開を見せるのか。
聴取されたのは、元自民党本部幹部ら数人。案里氏の選挙応援で広島に派遣されていたという。
かねて検察による党本部への家宅捜索がウワサされているが、安倍官邸としては何としても避けたいに違いない。党本部に検察の捜査の
手が及んだら、安倍政権は大打撃である。“官邸の守護神”たる黒川弘務前東京高検検事長の定年延長を閣議決定し、検事総長就任への
レールを敷いたのも、河井事件が大ごとにならないようにするためだったとみられている。検察はどう動くのか。
「まさに、官邸vs検察の状況です。稲田検事総長は黒川氏を検事総長に就けたい官邸から、予定していた今年7月の退任より前の『勇退』を
迫られてカンカンだったといいます。退任する稲田氏は花道として河井事件に取り組む気マンマンです。河井夫妻の逮捕、勾留期間を
考えると、取り調べは40日間程度は必要でしょう」(司法担当記者)
7月末の稲田検事総長の退任時期を踏まえ逆算すると、6月10日あたりが河井夫妻逮捕のXデー。今国会の会期末は同17日。会期中の
国会議員の不逮捕特権を考えると、閉会を待って逮捕に乗り出す可能性もある。
稲田氏だけでなく、26日に黒川氏の後釜に就いた林真琴東京高検検事長も官邸との因縁は深い。官邸は過去、林氏の事務次官昇格を拒否。
林氏は27日の就任会見で「(政治との)一定の距離を保って職務を遂行すべきだ」と気炎を上げていた。
怒れる検察を前に、政権がビビっているのは、克行が配った買収資金の原資とされる1億5000万円への捜査だ。安倍首相は国会で資金の
支出について「報告を受けていない」とシラを切っていたが、党総裁、選対本部長という立場上、捜査対象となる可能性はゼロじゃない。
「現金配布が選挙のためかどうかを立証しなければならないため、公選法違反の立件のハードルは高い。しかし、事件にならなくとも、
買収資金の出どころや使い道が世間にバレたら、政権は責任追及を免れません」(政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏)
安倍官邸はサッサと白旗を揚げたらどうか。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/27384...
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