憲法九条を正しく理解していない政党が二つ。
一つは日本共産党、もうひとつは社会民主党、この両政党は憲法九条を理解していないというよりも理解しようとしない頑迷さが伺えます。
よって日本共産党員と社会民主党員のために憲法九条を解説して差し上げます。
第9条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
前項の目的を達成するため、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
この条文は武力保持や軍隊保有を禁じた条文ではありません、無論、それらを否定する条文でもありません。
この条文は「国権の発動たる戦争」と「国際紛争を解決する手段としての武力」を放棄したと謳っているに過ぎません。
「郷土防衛」や「治安維持」の目的を達成するための武力、すなわち陸海空軍その他の戦力の保持、つまり自衛隊の存在が合憲となるのは法理論的にも明白な事であるだけでなく、
自衛隊を自衛軍に改変し自衛隊法を自衛軍法に改正することも拳法上可能な事なのです。これは政治の、特に自公連立政権のやる気の問題でもあります。
また、警察・海保の武力保持に関する法令を認める憲法上の根拠ともなっています。
もし、憲法九条が一切の武力保持を禁じる条文であれば警察・海保の武装を認める法令は憲法98条に抵触するため、武装の根拠がなくなります。
98条
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
如何でしょうか、日本共産党と党員・シンパのみなさん、社会民衆党と党員・シンパのみなさん、少しは九条の条文理解が出来ましたか?
放棄は禁止や否定を意味する言葉ではなく、本来あるべきものを棄て去るという意味です。
権利放棄を考えればよく判るでしょう。
武力保持や軍隊保有を禁じるならば、憲法九条は以下に示す条文でなければなりません。
第9条
日本国民は、陸海空軍その他の戦力はこれを保持しない。国の交戦権及び自衛権は、これを認めない。
この青天井(限定解除)な条文のときに、一切の武力保持は禁じられ軍隊保有は不可能となります。よって自衛隊は完全なる憲法違反となる。
以上から、日本共産党も社会民主党も自衛隊をどうあっても違憲としたいならば、九条護持ではなく九条を青天井(限定解除)な条文に改正せよと唱えなければ辻褄が合わなくなります。
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