マスコミは実はいろいろなセクションがあり
政治部でも経済部でも科学部でも学芸部でもない「その他」の記者が、ほとんど社会部に入っており記者のほぼ半分を占めます。
地方の記者も、すべて社会部の指揮下に入ります。政治部は東京にしかいないので、記者全体の1割もいません。
社会部の基本は警察回りです。これは入社してすぐやらされ、殺人から交通事故に至るまで、世の中の事件・事故をすべて担当
社会部の記者は、いろいろな記者クラブをぐるぐる回り、世の中のあらゆる出来事を数時間で記事にしなければならないので、
事件ばかり追いかけて忙しく反射神経は発達しますが、時間をかけて勉強できないので、専門知識が身につかない。
マスコミの中でも社会部はかなり特殊で、今でも左翼っぽい人が多くすぐ白黒をつけたがり、「正義の味方」を気取ります。
原発についても、経済部の記者はエネルギー問題を考えますが、社会部は「プロメテウスの罠」のように
「町田の子供に鼻血が出たのも原発のせいだ」 といった非常識な報道をしています。
日本独特なのが、政治部と社会部の分業です。政治家の政治活動は政治部が取材しますが、汚職で逮捕されると社会部の記事になります。
これはマスコミ以外の人にはほとんど知られていないと思いますが、マスコミの人でもよくわからない区別です。
昔は政治部の取材していた「田中角栄元首相」が、逮捕されたとたんに社会部に「田中角栄」と呼び捨てされたました。
自民党に抗議されたので、NHKは「田中角栄容疑者」と呼ぶようになり、他のマスコミも追随しました。
要するに社会部の記事は、報道ではなくて娯楽なのです。社会全体が、こういう「おもしろいもの」優先になっていくのは恐いことです。
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