衆院千葉5区補選、自民・英利アルフィヤ氏の当選確実

　候補者7人による混戦となった衆院千葉5区補選は、自民党新人の英利（えり）アルフィヤ氏（34）が、立憲民主党新人の矢崎堅太郎氏（55）らを破り、初当選を確実にした。補選の発端となった「政治とカネ」の問題による逆風にさらされたが、党の組織力に支えられ、接戦を制した。千葉県市川市の選挙事務所に白いジャケット姿で現れた英利氏は「クリーンな政治、信頼できる政治を進めたい」と語り、支持者らと喜びを分かち合った。

　この選挙区で4回続けて当選していた自民の薗浦健太郎氏（50）＝離党＝が昨年12月、政治資金規正法違反事件に絡んで議員辞職していた。英利氏は公募により自民の公認候補に選ばれ、党のイメージ回復が期待された。選挙戦では「政治とカネ」を前面には出さず、元国連職員の経験を生かし、安全保障政策の重要性などを有権者に訴えた。

　ただ、有権者からは「今回は自民は避けたい」「もう『政治とカネ』はこりごり」という厳しい声が聞かれた。また、地元の党関係者の間でも「落下傘候補」の英利氏に対する冷ややかな見方があった。

　それでも、岸田文雄首相や茂木敏充幹事長ら党幹部が相次いで選挙区入りすると、徐々に党支持層に浸透した。推薦する公明の支持層も手堅くまとめ、矢崎氏らに競り勝った。
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