性的少数者から懸念　マイナ保険証、通称使えず　本名呼ばない配慮必要

マイナンバーカードを健康保険証として使うことについて、性的少数者から懸念の声が上がっている。通称の使用が認められている従来の保険証と違い、マイナカードの表面には原則、戸籍名が記載されるからだ。病院に行ったら、本名で呼ばれてしまう―。そうした不安に配慮した対応が求められている。（佐橋大）
　「病院を受診した時に本名で呼ばれ、『私です』と名乗り出ると、驚かれることが何度もあった」。戸籍上は男性で、女性の通称名を使って暮らす東京都杉並区の市田明華さん（65）は振り返る。七年前、健康保険証の名義を本名から通称に変更。その後は、医療機関で周囲の視線が気になることはなくなったという。
　厚生労働省は二〇一七年、性同一性障害の人からの申し出があれば、健康保険証の氏名欄に通称を記し、裏面に戸籍名と性別を記載できると、全国の健康保険組合や全国健康保険協会（協会けんぽ）に通知した。申し出には、その通称を日常的に使用していることが分かる郵便物などの書類や、医師の診断書を添える。
　一方、マイナカードの名義を変えるには、戸籍名を変えなければならない。だが、市田さんは年老いた両親とのつながりの証しである戸籍名の変更にはためらいがある。「今の保険証が廃止になったら本名で呼ばれ、医療機関にかかりにくくなる」と心配する。
　実際はどうなのか。健康保険証は、窓口の職員が表面に記された名前を直接見て確認する。マイナ保険証では、マイナカードをカードリーダーで読み込み、健康保険の資格確認システムに登録された個人情報を院内の端末に呼び出して名前を確認する仕組みだ。
　協会けんぽなどによると、保険者に通称の使用を申し出ていれば、端末に戸籍名と通称が一緒に表示される。三重県のある医療機関は、初診の際、患者に呼び名の希望を聞き、カルテの目立つところに注意書きをして呼び間違いを防いでいる。プライバシーに配慮し、個人名でなく、受付番号で呼ぶところもある。
　通称が医療機関側に表示されることを知り「少し安心」と市田さん。ただ、健康保険証は医療機関以外でも、通称による身分証明書として使うことが多いため、マイナ保険証への一本化で今の保険証がなくなると「大変困る」と言う。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/26426...

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「自分らしく生きる」ってのは 嘘やごまかしで塗り固めた生き方なのか？と

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