懐かしの安部外交 銀座・高級すし店「すきやばし次郎」編


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001 2024/08/27(火) 19:21:39 ID:Tyfqb5slz2
公に目にする記者会見の裏で、ときに一歩も譲れぬ駆け引きが繰り広げられる外交の世界。その舞台裏が語られる機会は少ない。ピアニスト、ワイン愛好家として知られ、各国に外交官として赴任した大江博・元駐イタリア大使に異色の外交官人生を振り返ってもらった。

●ミシュラン名店での攻防

《米国との環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉で、日本側の密な情報共有が奏功した例は2014年の〝豚の決着〟だ》

東京・銀座にあるミシュランの三つ星名店「すきやばし次郎」で、オバマ米大統領と安倍晋三首相との間で交わされたやり取りです。

日本への米国産豚肉輸入問題で、日本側がどこまで譲歩が可能かを巡り、米国と日本の間でかなり差がありました。米通商代表部(USTR)のフロマン代表は「米側の譲歩はあり得ない」と言い続けていました。

●安倍首相、オバマ氏の失言に気付く

オバマ氏が来日したとき、フロマン氏は空港からオバマ氏の車に箱乗りし、ブリーフをしました。詳細な交渉状況をそれまでにブリーフできておらず、「最終的に米側が譲歩できる所はここだ」と説明したのだと思います。

交渉はまだ、最終段階には来ておらず、フロマン氏は日本との交渉ではそれよりはるかに硬い立場を取っていました。

しかし、オバマ氏は店内で、「米側としては、ここまでしか譲歩できない」と最終案を安倍氏に言ってしまったのです。安倍氏は交渉状況を正確に把握しており、オバマ氏の失言だと察知。「そこまで譲歩するのは日本としては厳しいが、首脳間の政治的決断で、手を打ちましょう」と言ったのです。

●「あなたは大統領より偉いのか?」

甘利・フロマン会談がその後、始まったとき、当然のように甘利氏は「自分はここまでは無理だと思ったけど、首脳同士で決めたことだから仕方ない」と切り出しました。フロマン氏は「えッ?」と驚き、オバマ氏と連絡を取りました。

しかし〝後の祭り〟。フロマン氏は「それは無理だ」とあがいたものの、甘利氏は「あなたは大統領より偉いのか?」と畳みかけ、フロマン氏は結局、諦めざるを得ませんでした。

つづく

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002 2024/08/27(火) 19:24:03 ID:Tyfqb5slz2
●ふてくされた顔を見せる

《甘利氏はあるとき、ワシントンでの交渉でフロマン氏の発言に激怒し、席を立ち、部屋を出ていくという出来事があった》

私たちもそれに続いて部屋を出て、通訳だけが大臣の発言を訳し終えるまで部屋に取り残される形となりました。

ニューヨークでその翌日、安倍氏と当時のバイデン副大統領が会談することになり、私は安倍氏へのブリーフと、会談出席のため急きょ、ニューヨークに向かいました。

フロマン氏は会談で、バイデン氏の横に座り、メモを渡し続けた。ところがバイデン氏はそれには目もくれず、安倍氏に「私もフロマンと話していると腹が立つことがある。ただ、TPPは重要な協定だ。辛抱強く交渉するよう甘利大臣に伝えてください」と言ったのです。フロマン氏がふてくされた顔をしたのは言うまでもありません。

●フロマン氏「あまりに危険だ」

《農産物の中でも、コメは政治的にも一番機微な産品だ》

コメ問題は、私のレベルではなく、甘利・フロマン間で決着させることが政治的に重要だと考えていました。ある日、ワシントンで交渉したとき、カトラーUSTR次席代表代行から「フロマンが部屋に来てほしいと言っている」と言われました。部屋に入ると、フロマン氏は「お前はコメ問題を私と甘利とで決着させようと考えているようだな。しかし、それでは(交渉がまとまらず)あまりに〝危険〟ではないか」と言われました。甘利氏は簡単には妥協しない〝タフ・ネゴシエーター〟です。フロマン氏にそう言わせたのは象徴的な話だと思います。

私は農水省が譲歩できるラインよりも、より日本に有利な状況で交渉を決着させていきました。それが農水省の信頼を得ることになり、農水省が次第に大きな権限をくれるようになりました。ところが、甘利氏は私よりさらに日本有利の状況で交渉を次々と決着させていったのです。

●ジョークで席上、爆笑

《日米交渉がまとまった直後、日米首脳会談がワシントンで行われた》

オバマ氏は冒頭、「甘利大臣は素晴らしい交渉者だ。美味しいカリフォルニア米を送りたい」と言いました。これに対し、安倍氏は「〝枠内〟でお願いします」とジョークを飛ばした。名通訳として評判が高い高尾直君が〝枠〟という単語を「country specific quota」と訳すと、席上は爆笑に包まれ、会談は和やかな雰囲気で進んでいったそうです。

実はこの前日、私は高尾君に、安倍氏が〝枠〟という単語を使った場合、単に枠とだけ訳すと、オバマ氏は何のことか分からないだろうから、そのように訳すように伝えていたのです。私の助言がまさにジョークの場面で使われ、会談の雰囲気作りに貢献でき、嬉しかったです。

つづく

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003 2024/08/27(火) 19:30:34 ID:Tyfqb5slz2
TPPは16年2月に署名されました。しかし残念ながら、17年に始動したトランプ政権はその年にTPPから離脱。トランプ政権時、私と一緒に食事をしたカトラー氏とベッター農業担当首席交渉官は「私たちが頑張ったからTPPはまとまった。今、米国以外の国だけが利益を得ている。日EU経済連携協定(EPA)も、TPPがなければできなかった」と話していました。

(中略)

●トランプ氏「シンゾーに負けた」

トランプ氏はこの不利益に気付き、19年に日米物品貿易協定(TAG)を締結せざるを得ませんでした。これは、TPPマイナス「コメ」です。つまり、コメは協定の対象外となる一方、その他の品目の扱いはTPPと同じということです。トランプ氏はこの件で、「シンゾー(安倍氏)に完全に負けた」と言っていたようです。

記事全文は以下ソース
https://www.sankei.com/article/20240813-BCMH3ZSBCBAN5...

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004 2024/08/27(火) 19:49:26 ID:BebSLvvHwU
そしてシンゾーはコロされた

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