自民、党員獲得順位公表へ 7年ぶりの減少で危機感 2020.3.6 18:19 政治 政局
自民党の昨年の党員数が7年ぶりに減少に転じたことに執行部が危機感を募らせている。統一地方選と参院選が重なる12年に一度の「亥年選挙」の影響で、党員獲得への意識が低下したとの見方
もある。とはいえ、現状を放置すれば組織基盤の弱体化につながりかねない。党は近く所属議員が獲得した党員数を公表して危機感を共有、反転攻勢のきっかけにしたい考えだ。(広池慶一)
「大変残念ながら党員が減ってしまった。ご指導をいただければありがたい」
党員獲得の総責任者である山口泰明組織運動本部長は6日の党会合で、全国の都道府県連幹部にこう呼びかけた。2日の役員会では昨年の党員数が前年比1万4581人減の108万6298人に
なったと報告。2つの大型選挙によって党員獲得活動が低調になったとの見方を示した。
一方、二階俊博幹事長は3日の記者会見で「組織を通じて党員募集をしっかりやって、心配に及ばないようにしたい」と強調。党員数の目標に関しては「まずは元へ取り返すことが大事だ」と語った。
党員は「満18歳以上で日本国籍を有する方」が対象で、総裁選への投票など党活動に参加できる資格がある。野党時代は70万人台(非公表)まで落ち込んだが、政権復帰後の平成25年から6年
連続で増加。近年は「120万党員」を目標に掲げて全国会議員に1千人以上の獲得ノルマを課し、達成できない場合は不足党員1人につき2千円の罰金を命じたことも話題になった。
ただ、昨年は選挙が続いたことに加え、自然災害が多発し、千葉県など複数の県で党員が減少。7年ぶりの後退のショックは大きく、5日の岸田派(宏池会)会合では「二階氏が『何としても今年中
に挽回しろ』と言っている。引き締めて頑張っていこう」と号令がかかった。
政府・与党は、新型コロナウイルスの感染拡大で内閣支持率が急落するなど逆風にさらされている。執行部は党員獲得数の順位を明らかにすることで所属議員の自覚を促し、強い組織へと再生したい
考えだ。
https://www.sankei.com/politics/news/200306/plt200306...
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