4年ぶりの政権選択の機会となった衆議院選挙。政権交代を目指した立憲民主党は、敗北した。党を結成し、率いてきた“オーナー”が引責辞任に追い込まれる事態となった。針路を見失い、漂流の危機にあるようにも見える。いったい、どうなってしまうのか。
「議席を減らすなんて、夢にも思わなかった」衆議院選挙での敗北直後にそう漏らしたのは、立憲民主党幹事長の福山哲郎だ。
立憲民主党の幹部は、口々にこう語った。
「岸田政権発足直後の“ご祝儀相場”下での選挙とはいえ、まさか減らすとは」
「最悪でも、せめて選挙前より増えると踏んでいた」
開票日の夜。大勢が判明すると、党幹部から次々と厳しい声が上がった。
「これはまずい。代表は辞めざるを得ないだろう」「惨敗だ。執行部が誰も責任をとらないなんてありえない」
かくして代表選挙が行われることになった。誰がなっても容易ではない最大の要因は、野党連携のあり方だ。
枝野は、結党後、ほかの野党との連携を強めてきた。衆議院選挙では、国民民主党、共産党などと、多くの選挙区で候補者を一本化。ここで評価が分かれたのは、共産党との関係だ。
党内には、安全保障など、政策や理念が大きく異なる共産党との連携には、慎重論が根強くあった。しかし、枝野は、与党に選挙で勝つには必要不可欠な戦術だと推し進めた。今回の選挙結果について、党内には共産党との連携が影響したという指摘がある。
立憲民主党は、どう考えているか。
さまざまな声がある。
「ここまで共産と踏み込んだ連携をした以上、もう引けない」
「『立共』『維国』に二分状態では、また与党を利する。抜本見直しが必要だ」
そして、さらに先を見据えて、こんな懸念をこぼす議員もいる。
「野党内で、立憲民主党の第1党としての影響力が低下すれば、また遠心力が働く。そうなれば、また壊れてばらばらになってしまう」
「また離合集散する事態だけは避けたいのだが、どうしても脳裏をよぎる…」
http://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/7157...
返信する