総務省が1月に発表した生鮮食品を除く全国消費者物価指数の2024年の平均
(2020年=100)は、前年比2.5%上昇の107.9となり、3年連続で上昇。中でも
コメの高騰は深刻で、農林水産省の4月の発表によると、4月14~20日に全国
のスーパーで販売されたコメ5キロ当たりの平均価格は4220円となり、最高値
を更新。その後、コメを巡る失言で江藤拓農水相が辞職し、小泉進次郎農水相
が誕生。目下、「5キロ2000円」を掲げて奔走しているが、実現性には疑問符
がつく。
このような物価高騰に、サラリーマンの賃金上昇は追いつかない。厚生労働省
の「毎月勤労統計調査」によると、物価変動を考慮した1人当たりの2024年の
実質賃金は前年比0.2%減で、3年連続のマイナス。さらに家計の消費支出に
占める食費の割合を示す「エンゲル係数」は43年ぶりの高水準で、一般家庭
はどこも生活にゆとりがない状況である。
「スーパーに行くと気が滅入りますね。コメはもちろん、キャベツなどの野菜類、
子どもが食べるパンやお菓子。全ての値段が上がっています。唯一の楽しみの
発泡酒も上がっていて、げんなりしますよ」
こう嘆くのは、埼玉県に住む武藤義則さん(仮名)、46歳。氷河期世代にあたる
が、大学卒業後、運よく都内の医療機器メーカーに入社、営業職を中心に歩んで
きた。妻はパート勤めで、小学5年、2年の男児と女児を抱える。中学受験を
控える長男の塾代は月4万8000円。さらに月9万6000円の住宅ローン、長女が
通うダンススクール代も重くのしかかる。
https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2025/06/11/127296...
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