新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言中に産経新聞記者や朝日新聞社員と”賭け麻雀”をしていたとする週刊誌報道を受け、東京高検の黒川弘務検事長が辞任した。
賭け麻雀が賭博罪にあたるか、ハイヤーでの送迎が国家公務員倫理規程に抵触するかなどといった問題はここでは置いておきます。検察庁法改正云々も。
あまり指摘されていないのであえて書かせてもらいます。
この問題は報道機関から取材対象者へのもっとも許されざる裏切りだと考えています。事件記者の特ダネを支える“ネタ元“との暗黙の了解を破る行為で、報道機関にあるまじき失態です。
部外者が口を挟むな、いきなりお前は誰やねん、と思われる方もいるかもしれません。詳細は書きませんが、私は元記者でこの件についても少しだけ“関係者“です。言いたいことや暴露したい話もありますが、ここでは必要な内容だけ記させていただきます。
◆報道機関とネタ元
報道機関は政府や各省庁、自治体、警察や検察が発表した内容だけを報じていてはダメです。発表された情報は真実なのか見極め、発表していない情報も取材・報道することで行政機関が都合のいい情報だけを流すのを防ぎます。また、そうした取材力を持つことは情報が捻じ曲げられないための抑止力でもあります。
そのためには、取材先に発表されていない情報を教えてくれる情報源が必要です。これが”ネタ元”です。
当然、ネタ元は内密に情報を教えてくれているので報道では
・政府関係者によると
・捜査関係者への取材で分かった
のようにぼかして表記されるのがほとんどです。
「どれだけ取材先に食い込めるか」は記者の実力の指標とされます。時代が変わって、特ダネ競争は昔ほど過激ではありませんが、ネタ取り屋が一番評価されるのは今も変わりません。
新聞記者、とりわけ警察や検察を担当する事件記者にとって、ネタを取れるかどうかが最重要視されます。
私は新聞記者だった5年半ずっと事件担当でした。地方に配属された1年目から、警察官のネタ元を作るためにやれることは思いつく限りなんでもやりました。
以下ソース
https://pr-news.jp/source...
返信する